【猫の凶暴化26日目-1】凶暴化の恐怖、再び!

2013/12/23-1

妻の帰省後、本当に穏やかな日々を過ごしていました。

凶暴化し妻を怯えさせたあの数日間が嘘であったかのように、猫はいつものようにリラックスし、無邪気に振る舞い、私に甘えてくる日々が続きました。

病院に連れていくために、慣れさせるためにわざと部屋に放置していたキャリーバッグにも自ら入っていくぐらいでした。

今思えば、その様子をほほえましく思い写真を撮っていた自分が恨めしいぐらいで、あのときそのままキャリーバッグの蓋を閉めてジッパーを下ろし、病院に連れて行けば良かった。

そんな日々の中、私もすっかり凶暴化の恐怖を忘れ、べったり甘えてくる猫に、おまえのせいで妻子は出ていってるんだぞと腹が立ったりもするぐらいでした。

 

それがいけなかった。

 

もうすぐ日付けが変わろうという深夜、そのときは、突然訪れました。

 

部屋の中を移動していると、床で休んでいた猫が、私が横を通過する際に突然手を出しつかまってきました。

細かい話、手じゃないので、両前脚で私の足首をホールドするような感じです。

考えるよりも先に私、驚いて反射的に足を振り払ってたんです。

そしてそれがまた私の足の上にきれいに猫がのっかってしまって、2メートルほど飛んでいってしまったんです。

まあここまでは、これまでもよくあったことで、猫はいつも喜んでたぐらいなんですが、ほんとタイミングが悪いというか間が悪いというか、その先にスチール製のゴミ箱があったんです。

 

今でもはっきりおぼえてます。

その瞬間、スローモーションでした。

そしてそのスローモーションの中、私には数秒後の未来がはっきり見えました。

 

ふわっと宙に浮いた猫は、着地しようとしたところゴミ箱にぶつかり、そのゴミ箱が派手な金属音を上げたことで、慌てて隣の部屋の襖の陰に飛び込むように隠れました。

次の瞬間、襖の陰から顔を出した猫の目を見たとき、私は自分の見た未来が外れることなくそこにあることを知り、絶望しました。

 

猫の目の色が、豹変していました。

 

凶暴化、再び。

 

数秒前、私の足にじゃれてホールドしてきたのが嘘みたいに別人でした。

しゃあああああああという威嚇が始まり、私は慌てて襖を閉じたのでした。

 

一瞬にして恐怖が全身を覆いました。

 

これまで何度も猫の威嚇を見ていたのですが、それは妻に対してであって自分にではなかった。

こんなに仲がいい、私になついている猫が私に牙を剥くはずがないとどこかでたかをくくっていたのでしょう。

妻が凶暴化に怯えていても、それに対して親身になっていても、どこか他人事のように思っていたんだと自分の薄情さと醜さをそのとき知りました。

 

これまで可愛がっていた猫の唸り声を聞くだけで、恐ろしくてたまりませんでした。

 

妻が帰ってきて何事もなくまた一緒に家族みんなで幸せに暮らしたいと思っていたことなんて一瞬で消えて、すぐにでもこの猫がどこかに消えて欲しいと本気で思うほど、怖かった。

その瞬間から、私が考えていたことは、猫の凶暴化が無事おさまってまたみんなで家族仲良く暮らしたい、という思いから、この猫をどうにかして家の外に出さなければならない、に変わっていました。

 

翌日は仕事で、仕事を行くにもこの襖を開けて、猫の前を通過しなければならない。

仕事どころか、水も飲みに行けないし、トイレにすら行けない。

襖の隙間を覗き込むと、猫も向こうから覗き込んでこちらの様子をうかがっていて、目が合うと、お互いに緊張が走るのがわかりました。

 

私が猫を足で払った一瞬、

本当にたった一瞬、

その瞬間を境にして、

これまで長い年月、寝食をともにし、可愛がり、あんなにも懐いていた愛猫が、凶暴化した獣へと豹変したのです。

そして私の猫への気持ちもまた、瞬間的に変わっていたのでした。

 

コメント

  1. ヌー より:

    初めまして。
    フェリウェイの口コミを探しているうちに
    たどり着きました。

    うちの場合は子供が生まれてから
    猫が子供に対してだけ 威嚇をし ひっかき 噛みの毎日で、
    部屋を別にしても わざわざ猫が現れて
    攻撃して 子供を泣かせて猫は立ち去る という感じで 子供の顔面は傷だらけという日々です。

    ですが このブログに出会い うちなんて全然ましだと思いました。

    お辛い体験をされて失礼かと思いますが
    続きが気になりすぎます。
    結末が 気になりすぎます。
    お待ちしております。
    よろしくお願いします。

    • ginzabu より:

      続き、待っていてくださってありがとうございます。

      それにしても、お子様は大丈夫なのですか?
      お子様のお顔が傷だらけと書かれていますし、すごく心配なのですが。。。

  2. とも より:

    続きを書いて下さり有難うございます。
    ほんの一瞬の出来事だったのですね。
    私も、猫がすっかり落ち着いて見える今でも
    ここで間違って尻尾を踏んでしまったら?
    何か落として大きな音でビックリさせてしまったら?とヒヤッとする瞬間があります。
    り。さんの仰るように一度凶暴化した子は
    スイッチが入りやすいようです。
    うちの場合は凶暴化のきっかけは同居猫との喧嘩でした。
    止めに入った人間への転嫁攻撃です。
    猫の多頭飼いは難しいですね。

    • ginzabu より:

      一緒に生活している猫ちゃんとの喧嘩が凶暴化の原因だったんですか!
      それで転嫁されるなんて理不尽というか、言っても仕方がないんですけど泣きたくなりますよね。
      それでも一緒に生活されているなんて、すぐに手放した私からすれば本当にご立派だと思います。

      • とも より:

        この続きも読みました。
        うちの猫が凶暴化した時の様子と全く同じでした。
        お子様が襲われなくてよかったです。うちは子供がもう大きいので、猫に上から布団を被せて一瞬動けなくなっている隙に人間が逃げられるようにするなど協力を頼めました。
        私達が猫を手放さずに済んだのは小さな子供がいなかったからというのも大きいと思います。
        悲しい思い出でしょうに、ありのままを綴って下さっているginzabu様こそご立派です。
        ここを見て行動学の専門家に会いに行ったり、うちの子だけじゃないんだと励まされたりする飼い主さんはたくさんおられるでしょう。私もそうでしたから。

        • ginzabu より:

          少しでもお役に立てているなら、嬉しいです。
          ただありのままを綴るということは、怖いですね。
          猫を溺愛されている方からすると、私の取った行動はきっと許せないでしょうから。
          続きを書くのにも勇気がいります。

          • とも より:

            お気持ちは良くわかります。
            でも凶暴化した猫を見たことのある人なら、決して手放した事を責めたりはしないでしょう。
            非難するのは猫が凶暴化するなんて想像もできない方達です。
            ここを見る方はほとんどが凶暴化で困り果てて辿り着いたのでしょうから、ginzabu様が安易に愛猫を手放されたわけではなく苦渋の決断だったということは自分の事のように理解できると思います。
            ペットは家族同然とは言っても日常生活が崩壊してまで耐えて飼い続けるのは間違いではないかと。ペットはペットなのだから、という割り切りも必要かと思いました。ただ、猫がちゃんと生きていける道を探してあげてほしいとは勿論思います。

          • ginzabu より:

            優しいお言葉、痛み入ります。
            確かに日常生活が崩壊してまで、という気持ちはあります。
            ただそれでも頑張っている方は大勢いらっしゃいますし、
            何が正解というのはないのでしょう。
            苦しみながらも、皆さんが最善の道を選ばれることを願ってやみません。

            それにしても、このブログを立ち上げて初めて知りましたが、
            猫の凶暴化で悩まれている方って思っていた以上に多いんですね。

  3. り。 より:

    そうだったのですね・・・
    本当に一瞬のことです。何故、どうして今、という後悔と恐怖に思う気持ちが刺さりました。
    一度凶暴化した子はスイッチがはいりやすいと思います。主様の選択は間違いではなかったとおもいます。

    最近ユーチューブ等ネコのびっくり映像みたいなのをまともに見られないです。
    そんなことしてたら豹変してしまうのではとハラハラしてしまって。

    • ginzabu より:

      凶暴化すると、一度治まったとしても、それで治っているわけではないんですよね。
      だから私も、みなさんの猫との接し方を見ていると、り。さん同様にハラハラしてしまいます。