【猫の凶暴化27日目-3】行動療法獣医からの連絡と新たな希望

2013/12/24-4

猫の凶暴化について、追加で問い合わせていた、

猫の行動療法の専門獣医からの回答は、初めて耳にするものでした。

またその治療に関しての内容にも、ショックを受けました。

ロシアンブルーの遺伝的問題と行動治療の可能性

妻から転送されてきた、猫の行動療法の専門獣医からの回答メールを、以下にそのまま貼り付けます。

 

ginzabu様> >

ご相談のロシアンブルーについては、ほかの種に比べると今回のような問題行動を示すケースが群を抜いて多くみられることから、何らかの遺伝的問題を抱えた血統の存在が示唆されます。

それらの発症要因は様々ですが、いずれも神経症の一種である恐怖症の症例であり、治療の開始が遅れると問題行動はどんどんエスカレートします。

その結果飼猫は手のつけられない小さな猛獣と化し、極めて深刻な事態に陥ることは明らかですので一刻も早く治療を受けられることをお勧めします。

なおこのようなケースについては、
通常であれば「減感作法」や「逆条件づけ」といった手法を用いて行動治療を行います。

しかし今回の場合は、その際の不可欠要件である

「猫を家族と完全に隔離して飼育できる部屋が確保できること」

「猫から威嚇・攻撃されることなくその世話をすることのできる者が家族の中にいること」

が満たされておりません。

したがってそのような環境下では、補助的に向精神薬などを長期併用しての変則的な行動治療を行わざるを得ないと思います。

 

やはり、我が家のような狭いマンションの一室では、猫の凶暴化を治すための行動治療法ができないということ。

更には猫の世話をすることができる妻も私も威嚇、攻撃の対象になっているため、狭いマンションじゃなかったとしても、行動治療ができない、ということでした。

 

凶暴化した時点で、この専門の獣医さんに相談できていればと思いました。

一般的な、みなさんのお住いの周りにある動物病院では、凶暴化に関しての詳しいことは、たぶんわからないんじゃないでしょうか。

 

もしこれを読んでいる、今まさに飼い猫の凶暴化に直面して困っている方は、一刻も早く、専門の獣医さんに相談してほしいと強く思います。

先延ばしにしていいことなんてひとつもありませんから!

 

更に悪い知らせが妻から入りました。

 

千葉の実家では、猫の受け入れはできないということでした。

当時、千葉の義母は体を壊しており、万が一怪我をすることになったら大変だということ。

誰かを傷つけてしまったら大変だということ。

 

当たり前といえば当たり前のことですが、私も妻もその返答にショックを受けていました。

 

もう選択肢が本当に限られていました。

安楽死と薬漬け

行動療法の獣医からのメールを何度も読み返しました。

 

薬漬けで生きるということはどういうことなのだろうか、

それでも猫本人にとっては生きていたいものだろうか、

安楽死を考えてあげた方がいいのではないだろうか、

 

すべて人間目線での、猫の、生き物の存在、命そのものを無視した考え方であるのはわかっていますが、私の頭の中を「安楽死」という言葉が支配しはじめました。

 

今もひとり、自宅マンションでひっそりと待っているであろう猫の姿が浮かびます。

 

まだ小さかった目がクリクリしたロシアンブルー、ホームセンターのペット売り場で、犬を見にいったのに店員さんに言われるままなかば無理やり抱かされ、私に甘えたり頭に登ったりしてきたその猫に心奪われ、1週間後に迎えにいっていた。

私が仕事から帰宅すると、いつも私の肩に飛び乗り、ずっと離れなかった猫。

今はどうしているんだろう?

腹減らしてないかな?

 

愛しい思い出がとめどなく溢れてくるのに、現実の私は自宅に餌をやりにいくこともできずにいました。

家に帰るのが怖かった。

自分の家なのに、帰れなかった。

 

なんでこうなってしまったのだろう?

最初からやり直したいよ。

 

と妻は言いました。

私は何も答えられませんでした。

 

妻は猫に対して何ひとつ悪いことはしていませんが、

私に対しての凶暴化に関しては、私の行動がきっかけだったから。

 

 

さて決めたのは、便利屋の力を借りて、猫を捕獲するということだけ。

捕獲した後、どうするのか?

 

妻は行動療法の病院に連れていくことはできないか?と訴えてきました。

しかし行動療法の獣医のメールを読んだ私には、そうしたところでどうなるのか、何か良い風に変わるのかという思いが強く、イエスと返事することができませんでした。

 

薬漬けにして何かいいことがあるのか?

だったら安楽死させるのか?

そんなことができるのか?

 

そのときの私は、向精神薬を長期併用しての変則的な行動治療に、「薬漬け」といった後ろ向きな印象しか持てずそんなことしか思えなくなっていましたが、この方法で効果があがり良い方向に向かっている方もいらっしゃいます。

→ 薬物治療で効果!ともさんのコメント

 

しかし当時の私には、情報もなかったし、相談できる相手もいない、同じような苦しみを抱えている仲間の存在も知らなかった。

このブログを通じて出会った同じように凶暴化で苦しんでいる仲間たちと、もっと早く出会えていればなと思います。

 

さてそれからしばらく妻と電話をしていたのですが、互いに話す言葉もなくなり、重苦しい空気だけがちりのように積もっていく中、逃げるように、私は電話を切りました。

 

妻から思いもよらない提案があったのは、それからしばらくしてのこと。

それは私たちにとって、不本意ではあるけれど、新しい希望と言っても良いものでした。

 

 

コメント

  1. ひろたん より:

    「お前、何、言ってんだ?」と思われますが、言わせてください。
    やっぱり、飼い猫が凶暴化したからと言って、手放してはいけないと思ったし、
    絶対に逃げてはいけないと思ったし、やっぱり、飼い猫をケージに入れるべきだと思ったし、獣医や専門家に相談するべきだと思いました。飼い猫は「また、攻撃される。」、「やられるまえにやってしまえ。」と思ったんじゃないでしょうか?
    必ず、猫の凶暴化は納まりますよ。危害を加えずに大切にすれば。
    音楽の話になってしまいますけど、このブログを見たら、頭の中で德永英明の「最後の言い訳」が聴こえて来ました。

    • ひろたん より:

      追加です。
      凶暴化しても、怖がらず飼い猫と絡めばよかったと思う。
      出来れば、飼い猫をケージの中に入れて。

    • ginzabu より:

      ひろたんさん、あなたはいい人なんだと思います。
      でもあなたは、何のためにこのコメントをつけたのですか?

      • ひろたん より:

        すいませんでした。
        凶暴化したら、どうしたらいいかを調べてから猫を飼うべきだと思ったんです。本当に申し訳ございませんでした。

    • ウッティー より:

      ご自身でその状況に置かれてみますと、そんな呑気なことは書けませんよ。
      危害を加えずに、と仰せられますが、そこに攻撃対象が存在すること自体が猫にとっては危害なのです。
      それで何をできるというのでしょうか?

  2. モモ より:

    うちのメインクーンも突然の凶暴化で大変でした。今までは大人しくしてた獣医にも唸る位、興奮が激しく、調べたら猫知覚過敏と言う、てんかん発作のような物があると知りました。そう言えばよく背中をビクビク、ビクビク、と波打たせてました。てんかん治療のお薬が効くと言うことで一日二回飲ませるようになり、穏やかに落ち着きましたが。攻撃対象は私だけの段階でしたから、私はやはり、まだ怖い!でももう攻撃はなくなりましたし。薬漬け、みたいな感じでもないです。

    • ginzabu より:

      モモさん、こんにちは。
      猫が突然凶暴化すると、本当に怖いし、大変ですよね。
      モモさんの猫ちゃんは猫知覚過敏だったとのこと、「猫の凶暴化」と一口に言っても本当に様々な種類や原因があるんですね。
      自己判断は恐ろしいです。

      • モモ より:

        ずっと、落ち着いていたので薬を飲ませていた娘が、薬をサボりがちになっていました。なんとなく、またビクビクと身体を震わせるようになっていたので、娘にキチンと薬を飲ませてくれと伝えては、いたのですが、凶暴化は私に対してだけだったので、娘も私生活のストレスもあり、飲ませる時も飲ませてないだろうな〜と思う時も、ありました。今日仕事を終えて帰って来たらテレビ台の上で、背中を波打たせている姿を見たので、娘に薬を飲ませて!と言って私は部屋に向かったら、物凄い勢いで、唸り声をあげて襲って来て、足を負傷しました。ずっと穏やかになっていただけに娘もショック。私も再び恐怖が蘇りました。獣医は猫専門医で、絶対に朝晩しっかり薬を飲ませなさいと言ってたのに、安心してしまってました。癲癇の薬は、人間でも、つい、うっかり飲まずに大きな事故を起こしてます。薬を飲ませ出したら、絶対に、止めてはいけない。中途半端な飲ませ方をしてもいけない。再び、薬がしっかり効いて来るまで、緊張の日が始まりそうです。もしも薬を処方されたら、しっかりと最期まで共に暮らすためにも、中途半端な事をしてはいけないと娘と共に体験しましたので追記させていただきます。残念ですが、諦めずに共に生きていきたいと思ってます

  3. とも より:

    ginzabu様

    薬物治療について加筆して下さり、有難うございます。
    薬漬けという情報があったのですね。
    先生によっても、猫の状態によっても使う薬は違うのかもしれませんから気をつけるに越した事はありませんね。
    うちの子が薬を飲んだのは2週間程度でしたが、最初心配したようなあまり動けなくなってしまうのでは とか ボーっとしてしまうのではというような事は起こらず、見た感じでは普段の猫に戻っていきました。

    行動療法に切り替えた時には既に、部屋に餌を置きに行くのも命懸けという状況からは脱していましたが、完全に元通りというわけではなく何か起こればまた豹変するのだろうという危うさはありました。
    もうほとんど大丈夫と思えるようになったのは1年ぐらい経ってからです。
    もっと長く薬物治療を行えていればその期間は短かったかもしれません。
    特に凶暴化が酷い場合、行動療法だけでは限界があるのかなと今は思います(当時は薬物治療=補助的なもの、と捉えていました。)

    犬の問題行動で専門家に相談する人は多いけれど、猫の場合は諦めてしまう飼主さんが多いそうです。
    猫の問題行動(凶暴化も含む) も治療できるのだから専門医に相談してほしい、と先生は仰っていました。
    お散歩仲間と情報交換できる犬の飼主さんのように、ginzabu様のブログによって猫の飼主さんも情報を集めて次のステップに進めるように願っています。

  4. とも より:

    ginzabu様

    続きを書いて下さり、有難うございます。
    うちの子も始めは家族全員が攻撃対象だったため薬物治療を行い、落ち着いてきてから行動療法に移りました。
    薬物治療も私が受けた説明では、若くて持病の無い子ならかなり長く行っても安全との事でした。うちは持病があったので早めに打ち切り、行動療法のみにしたのですが
    それでも効果は確かにありましたし、
    もっと長く薬物治療を続けられたら、もっと早くよい結果が得られたのかもしれません。
    薬漬け、という恐ろしいイメージのものではなさそうだと私は思いました。

    凶暴化で困ってこちらのブログを見に来られている方々が、薬物治療に怖いイメージを持ってしまったら道が閉ざされてしまうと思い、うちの経験もお伝えしたくてコメントを書かせて頂きました。

    それにしても本当に迅速に行動療法の専門家にご相談なさったのですね。
    私はグズグズして遅れてしまったのですがginzabu様のブログを見たことで専門家に会いに行き、救われました。

    • ginzabu より:

      記事更新いたしました。
      またお返事書かせていただきます。
      取り急ぎご連絡まで。

    • ginzabu より:

      ともさん、教えてくださってありがとうございます。

      薬物治療で効果が上がっているとのご報告、ここをご覧の皆さんにとっても朗報だと思います。

      記事に追記し、ともさんのコメントへのリンクを貼りました。

      私が薬物療法を薬漬けと思ったのには、獣医さんにそう説明を受けたのか何かで読んだのか、理由がちゃんとあったはずなんですが、思い出せなくなっています。

      また当時の資料や記録が見つかり次第、加筆訂正すると思います。

      よろしくお願いいたします。