2013年12月25日
朝、妻と電話で本日の猫の引き取りの段取りを打合せ、
私は出勤しました。
猫のいる自宅には寄りませんでした。
「餌をやらなければならない」
「放ったらかしは良くない」
「風邪薬を入れてしまった餌は?」
「飼い主としての責任はどうした?」
そんな当たり前のことを頭では理解し、
気になりながらも、
恐怖の場から必死の思いで逃げ出した身には、
戻るという勇気が、
どうしても出てきませんでした。
クリスマスのサンタのプレゼントを見て、
娘が大喜びしていたという妻からの報告も、
どこか別次元の出来事のように遠く、
電話を通す妻や娘の笑い声は、
テレビの向こうに広がる世界のように、
現実感がありませんでした。
- 翔犬社、便利屋さん、ともに15:00に自宅マンション前で待ち合わせ。
- 便利屋さんにうちの猫を捕獲してもらい、翔犬社に引き取ってもらう。
そういう段取りに。
出勤後、上司に事情を説明し、
それに間に合うように早退させてもらうことになりました。
11時頃に妻から、
猫の引き取り料金の銀行振り込みが終わったとLINEが入りました。
所在のわからない相手に大金を振り込んだことに対する不安は大きく、
祈るような思いでした。
もし詐欺だったとしたら、
大金を騙し取られることもそうですが、
それ以上に、凶暴化した猫の問題が振り出しに戻ってしまう。
そのことが一番怖かった。
後は仕事中も、
とにかく時計ばかり見て落ち着かない時間を過ごしていました。
13:00過ぎに妻からLINEが入りました。
翔犬社の方がもう自宅に到着したと電話があったとのことでした。
そんなに早く来てもらっても、
こちらはすぐに帰れないので意味がなかったのですが、
心配していた「詐欺」ではなかったということがその時点でようやく確信でき、
その点に関しては安心しました。
私が自宅マンションの下に到着したのは、
当初の予定通り、15時より少し前でした。
マンション前にはハイエースのような紺色の車が止まっていて、
後ろに翔犬社のシールが貼ってあったのでしょうか、
確かそれで翔犬社の車だとわかったと思うのですが、
車を覗き込んでみると熊のようなおじさんが運転席で眠っていました。
便利屋さんがまだ来ていなかったので声を掛けようかどうか悩んでいると、
便利屋さんから道に迷ってどうやって行ったらいいかわからないといった電話が掛かってきました。
何と頼りない便利屋なんだと不安になりながら歩いて近くまで迎えにいくと、
色白でひょろりと痩せた頼りなさそうな20代のお兄さんが、
薄っぺらい布製のトートバッグと呼ぶには頼りない布袋をぶら下げていました。
服装は詳しくは覚えていませんが、
凶暴化した猫を捕獲するには心許ない軽装で、
思わず着替えを持ってきたのかと尋ねてみたものの布袋にそういった装備が入っているわけもなく、
軍手を一組持ってきただけだということでした。
「それで、猫、捕まえられますか?」
不安になって聞いてみると、
「大丈夫だと思います」
と即答したので、
これまで猫を抱いたり、
猫と接するようなことがあったのか尋ねてみると、
「ないけど、猫は好きです」
と、すごく素敵な笑顔を見せてくれたのでした。
彼を伴い、翔犬社の熊のようなおじさんと合流すると、
おじさんは彼を見て苦笑し、
便利屋なんかわざわざ呼んだんか、
とあきれた様な顔を見せました。
二人を伴い、
私は自宅の鍵をそっと開けました。
いつもならば玄関のドアを開ければ、
私の足音を聞きつけた猫が足元で待機しているはずでした。
私はドアノブから手を放し、
後ろに回りました。
私の顔を見ると、猫が凶暴化するから。
「怖がり過ぎちゃうか」
と、プラスチック製のケージを持ったおじさんが
苦笑しながらドアノブをひねり、
その後ろに便利屋のお兄さんがついて、
家の中に入っていきました。
私は中を覗き込まず、
ドアの閉まった玄関の外で、
身を固くしていました。
何事もなく、誰も傷つくことなく、
早く終わってくれ、そう祈っていました。
玄関のドアが開き、
便利屋さんが出てきたのはそれほど時間が経っていなかったと思います。
おとなしい猫ちゃんですね、
無事に終わりましたよ、
と優しい笑顔が私に向けられました。
西日に照らされたその笑顔がとてもまぶしくて、
本当に優しかった。
猫は家に入ってすぐの、
私がテーブルでバリケードを張った奥の洗面所の隅で、
息を潜めていたということです。
おじさんが捕まえようとすると少し逃げたけど、
攻撃したり威嚇したりすることもなく、
おとなしく捕まったということでした。
すぐに後から翔犬社のおじさんの姿が見えたので、
私は慌ててエレベーターの前まで早足で立ち去りました。
エレベータ前の角に隠れ様子を窺う私に、
おじさんは、「隠れんでも大丈夫やで」と笑いました。
「おとなしい猫やで、大丈夫や、少し怯えてたけど、暴れもせんかったで」
私は近づいてくるおじさんに、
猫の入ったケージの金網側をこちらに向けないようお願いしました。
私の横に、おじさんにぶら下げられたケージ越しに猫がいました。
ケージ越しに私がいるのに、
暴れることも威嚇の声もなく、
穏やかで、ただその気配を私は感じ取っていました。
顔を見たかったけど、
見たら、豹変してしまう。
穏やかなままで行かせてあげたい、
凶暴化するところを新しい飼い主に見せたくはない、
そう思っていました。
もしかしたら、
最後に凶暴化するところを、
私が見たくなかったのかもしれません。
しかしおじさんの、
「絶対に大丈夫やから、見てみ」
という力強い言葉に押され、
私はケージの金網側に回り込みました。
やはり最後に、一目会いたかった。
猫は、私を見ても、
凶暴化しませんでした。
「こんなに手のかからん子は初めてや、ほんまに引き取ってもいいんか?」
下りるエレベーターの中で、
おじさんは言いました。
「はい、お願いします」
と、私は答えました。
猫が凶暴化したときは、
猫の目を猫の目の高さでじっと見つめて、
そのままゆっくりゆっくりとまぶたを閉じていく、
そうすることで猫の恐怖心がおさまるんだとおじさんは言いましたが、
目が合えば牙をむき出し飛び掛かってくる状況で本当にそんなことができるのかとても試す気にはなれませんし、
もうそういう問題でもありませんでした。
どうして手放すのか理解できない、
といったような表情をおじさんはこちらに向けていました。
私は、猫の目を見て、
一瞬にして悟りました。
猫は、もう私のことを見ていませんでした。
私が自分を捨てたのだと、
家族を捨てたのだということを察知しているような、
涼しい目をしていました。
私のことを見てはいるけど、
これまで私に向けていた目ではなく、
他人を見るような感情の籠らない目。
そうさせたのは、私です。
それでいいと思いました。
私のことは忘れ、
新しい場所で、
たくさんの仲間と、
幸せに生きていってくれたらいいと思いました。
翔犬社のおじさんは、
施設に到着しても、
しばらくは他の猫がたくさんいる猫舎には移さず、
個室に入れようかと提案してくれました。
「やっぱりやめた」
とすぐに心変わりして
引き取りに来る方が多いということでした。
だけど私は、断りました。
早く仲間と同じところに入れてあげてください、と。
千葉にある妻の実家に連れていくと、
実家にいる猫に楽しそうについていくのを知っていましたから、
実家の猫の方はそれを嫌がっていましたが、
うちの猫は広い場所で、
仲間と遊ぶのが好きだから、
そうしてほしいと思いました。
最後に、妻に送るための写真を撮り、
猫とお別れしました。
車の後部の荷台に載せたケージの金網越しに、
猫から離れられない私を、
おじさんは急かすこともなく、
じっと待っていてくれました。
猫に会いに来るときは、
近くまで来て電話をくれたら迎えにいくからと言ってくれました。
「来月、家族と必ず会いにいきます」
と私は答えました。
そう言いながらみんな来ないことがほとんどや、
とおじさんは苦笑しました。
結局、便利屋のお兄さんの活躍の場はありませんでした。
ただその優しい笑顔で一緒にいてくれただけで、
頼りないけど、心強かったのは確かです。
みんなが帰っていくのを見届けてから、
私は自宅に戻りました。
玄関から中に入ると、
洗面所に私が張ったテーブルのバリケード。
キッチンに置いた餌入れの皿の中はほぼ減らずに残ったままで、
そのすぐそばのフローリングの床の上に、
猫が一口、口に入れて吐き出した餌の残滓がありました。
風邪薬をかけた餌を一口食べて、
苦かったから吐いたんだと思いました。
飲み込まずに吐いてくれて良かったと思いました。
こんな酷いことをしたのだから、
私を見なくなったのも当然だと思いました。
何か気が紛れたらと思い、
部屋の中に置いていったバスタオルや洗濯ネットや、
おもちゃなどが散らばっていました。
ついさっきまで、猫はここにいました。
何年もこの部屋にいました。
犬を見にいった私にペットショップのお姉さんが頼みもしないのに勝手に腕の中に抱かせたロシアンブルーの子猫。
私が仕事から帰宅すると一番に迎えに出てきて、
私が洗面所に行くといつも背中に飛び乗ってきて、
私が座っているといつも勝手に膝の上に寝転がりにき、
私が寝ていると胸の上でふみふみしたり、
脇の下や頭に自分の顔をこすりつけてくる、
とっても愛おしい猫。
でももう、今はいません。
この先もずっといません。
手放したのは私で、他の誰でもありません。
私はひとしきり、
思いっきり声を上げて泣きました。
勝手なものだと自分で思いました。
ついさっきまでは、
猫を手放すことしか考えていませんでした。
手放すどころか、
昨夜22時頃の時点では、
安楽死という言葉さえ頭をよぎっていたぐらいです。
なのに凶暴化した猫がいなくなって安全が手に入った途端、
そんなことは忘れ、
その散らかった部屋にまだ残る猫の気配を感じ取ろうとしたり、
思い出を拾い集めたりしていたのでした。
すべてが終わったことを妻に報告すると、
妻は私に、ありがとうと言いました。
大金を払ってでも猫を施設に引き取ってもらうという選択をしてくれて、
ありがとう、と。
猫がいなくなるのは寂しいけど、
猫が生きてくれていたらそれだけでいい、と。
一番つらい思いをしていたのは、
間違いなく妻です。
部屋に残った猫のトイレや餌入れ、水入れは、
妻が大阪に戻ってから片づけたいということでした。
私は散らかった部屋を片づけました。
猫のトイレの掃除をし、
餌入れと水入れを洗い、
また元の位置に戻しました。
一見、いつも通りの我が家。
でも、いつもとは違う我が家。
夜になって、
妻から写真が届きました。
翔犬社から、直接やり取りしていた妻の方に、
猫が無事に到着したという報告があり、
一緒に写真がメールで送られてきたということでした。
翔犬社の親切で思いやりのある対応に、
きっとここなら猫を大切に扱ってくれると思いました。
と同時に、こんな夜に、
車で長い距離を運ばれ、
知らない土地で新しい生活をはじめざるを得ない猫の不安な気持ちを想像し、
いたたまれない思いでいっぱいになりました。
でもそうしたのは私です。
自分のしたことは決して忘れないでおこう、
そう強く思いました。
クリスマスのことでした。
コメント
はじめまして。猫の凶暴化に悩んでネット検索していたところ、こちらのブログにたどり着きました。勇気ある発信、ありのままに書いていただいた事、私もとても感謝いたします。本当にありがとうございました。
私の飼い猫と重ね、苦しみ、悲しみ、悔しさ、あまりにもやり切れなく読んでいて声をあげ泣いていました。
飼い主様、大変辛い思い、そして決断をされたと思います。私は3歳になる黒猫を飼っており、1歳くらいの時から凶暴化が始まりました。
年に数回。本当に飛びかからられることまではないのが不幸中の幸いなものの、瞳孔が開ききりひどい叫び声のような激しい威嚇、こちらを敵視して襲いかかろうとする姿勢に、本当に恐怖と悲しみを感じました。
ただ洗面所に一旦閉じ込めてしてしばらくすると何故かその凶暴化がおさまり、いつも通りの様子に戻るのでした。
しかし、先日また凶暴化した時にいつも通りなんとか洗面所に入れたところ、何時間経ってもドア越しに威嚇が収まらず、一生これが続くのか、と絶望的な気持ちになりました。
その日はなんとかケージに入れることができひとまずを終えました。
それからもネット検索でいろんな情報を集めていたところ、また違う凶暴化された猫さんの飼い主さんのブログに辿り着き、猫の問題行動専門の獣医さんの紹介がありました。
そして早速そちらに連絡し、先生からの指示で細かい診断書の提出、その後に細かい電話カウンセリングをしていただきました。
私はネットで猫の凶暴化を見ていると、精神的なものやトラウマ、ノイローゼが多かったのでてっきりうちの猫もそう行った類のものと思っていましたが、先生の知識と診断で我が家の猫は、「自己主張、支配欲」からの威嚇行動ということがわかりました。大変気が強い猫で、自分の思い通りに物事を勧めたくそのような事をしているとのことでした。威嚇行動の他にも我が家の猫がしている行動の隅々に、自己主張、支配欲のサインが出ているということでした。
威嚇行動にも様々な種類があるようで、一見みんな同じような威嚇に見えても、その子がなにを思いどうしたくて威嚇するか理由は様々らしく、それによって威嚇された時の対応や、日頃からの接し方(行動治療というみたいです)
によって問題行動に繋がらないようにする、との事でした。
私には想像もつかないことで専門の獣医さんの知識は本当にすごく、猫との生活に希望の光が見えました。
愛猫の性格、こちらの日頃からの対応、すべきことが明確になりました。
私はネットでその病院を紹介されてるのを見て救われた一人でしたので、凶暴化に悩む皆様にもお知らせしたいとこの場を借りて情報の共有をさせていただきます。
人間でも特殊な病気ですと町の病院では、誤った診断をされることがあります。
猫の凶暴化は特殊なケースだと思うので、そこに特化した病院選びが大切なんだと実感しました。
凶暴化に悩む飼い主様は「猫 問題行動 専門病院」などのワードで病院を見つけて欲しいです。
もしこちらに病院のURLを書き込んでも大丈夫でしたら共有させていただきたいです。
私が勝手にノイローゼからの威嚇と思っていたのですが、うちの猫は支配欲からの威嚇だった為、もしもノイローゼからの威嚇と思い込みその治療法をしていたらむしろ逆効果で大変なこということでした。猫は、ノイローゼや精神的なものより、元々単独行動の世界の生き物なので 自己主張、支配欲からの凶暴化のほうが多いケースということでした。
少なくとも私は良い病院、先生との出会い希望の光が見えたのでここに記させてください。
そして改めてブログ主様、本当にお辛い経験をされた事と思います。私自身も猫を飼うのがこんなにも大変な事とは思いませんでした。そして振り返り文章に起こし発信するという作業も本当にパワーがいる事と思います。勇気ある行動に励まされました。
猫ちゃんもブログ主さんもご家族も皆さんの幸せを本当に心から、祈っております。ブログ主さんを応援している一人です。長々と失礼致しました。
しおさん、はじめまして。
温かいお言葉と、貴重な情報ありがとうございました。
早速用件に入り申し訳ないのですが、しおさんが書いてくださったコメント、
そのまま「皆さんの体験談」といった形で当ブログの記事にさせていただくわけにはいかないでしょうか。
猫の凶暴化の原因やきっかけ、種類が猫によって違うということ、専門医に診てもらうことが重要だということを知ってもらうのに大変役に立つと思うのです。
ただコメント欄に置いておいてもどんどん埋もれていきますし、記事にした方が多くの方の目に触れるかと思いました。
ぜひ、しおさんの体験談を皆さんに読んでもらいたいと思います。
一度ご検討いただけましたら幸いです。
お返事ありがとうございます!
もちろんです!
私も大好きな猫との関係でこんなにも悲しい思いをする人がいなくなってほしいので、私に出来ることは何でもさせてもらいます!
ginzabuさん、泣きました。あまりに、猫ちゃんとginzabuさんご一家が切なくて。
人それぞれ、考えること、感じることはあると思いますが、私としてはこの状態の場合ではginzabuさんと奥様のお考えは、最善に近いものだと思います。
もっともっと、時間的にも生活空間も、お子様の年齢などに余裕があれば、もっとより良い選択はあったかも知れませんが、それはこのブログを拝見するかぎりは、ありえなかったと言うことは確かに伝わりました。
後は、猫ちゃんが今、良い暮らしをしていて欲しいと、ginzabuさんや、他の読者の方々と同じく祈るばかりです。
うちのネコは、4車線の道路の真ん中で、車におびえ、鼻血を出して泣き叫んでいたところを助けた猫です。
多分、子猫のその時に、私に対して刷り込みをしてしまったのかな?と、今では思っています。
子猫の記憶なので、だんだんあいまいになっているらしく、だんだん攻撃が薄らいでいるので、時間が解決してくれるのを祈るばかりです。
奥様の手のお怪我、傷は薄らぎましたか?私の手にも、同じような傷があって、1年以上たっても消えないので、心配しております。
ginzabuさん、年月が経ってもし、もう一度猫を家族の一員にとお考えになった時には、どうぞ、保護施設から里子を迎えて下さい。
今回おうちを離れて行った猫ちゃんの代りといってはおこがましいですが、1匹でも、逆に施設から幸せな家庭を与えて上げて下さい。
お願いします。
ブログを書いていただいて、ありがとうございます。
私も3年経っても、撫でさせもしない猫ですが、一緒に生きていく迷いを払拭させていただく一因となったことを、お礼させていただきます。
後藤さん、温かい励ましのお言葉をありがとうございます。
このブログを書くことが本当に良いことなのか自信が持てなかったのですが、後藤さんのご決断の少しでもお役に立てたのなら、書いて良かったのだと思うことができます。
こちらこそ本当にありがとうございました。
後藤さんの猫ちゃん、助けたのに、皮肉にもそれが転嫁のきっかけだなんて辛すぎます。
何とか良い方向に向かってほしいですね。
後藤さんと猫ちゃんが今後より良く暮らしていけますよう、祈っています。
はじめに、この記事を描いてくださった勇気に感謝いたします。
母と7年間暮らした猫が今年凶暴化し、その2週間後に猫を手放しました。いろんなところに相談しました。なんとかまた一緒に暮らすことは出来ないかと。ところが可愛い声ですり寄ってきては打撲痕ができるほどの強さで誰彼かまわず攻撃する猫。年の離れた小学生の妹もケガをして歩くことすらできませんでした。何か、何か方法があるのでは…でもそんな時間の猶予も気持ちの余裕もありませんでした。
ginzabuさんの投稿を何度も拝見しました。母は「子供を捨てた気分だ」と泣き、とても見ていられない状態でしたが、安心もきっとあったでしょう。今も家族みんながとても複雑な気持ちでおります。
愛猫が凶暴化する。本当に実際に起こらなければその気持ちを理解することは難しいことですね。
懺悔のようなコメントで申し訳ありません。ですが、ginzabuさんの投稿のおかげで、家族を守るための大変な決断ができました。ありがとうございました。
きなこさん、コメントいただきありがとうございます。
きなこさん家族の状況が、イメージできます。
私の家族もまた、複雑な気持ちを抱えたままです。
とは言っても、毎日を前向きに生きています。
猫を取るのか家族を取るのか、そこまで行き着くケースも少なくないと思います。
決断はひとそれぞれ、何が正しいとか間違ってるとかはないと思ってます。
懺悔のようなコメントとありますが、きなこさんのコメントで、私もまたひとつ救われました。
本当にありがとうございます。
もう十分苦しまれたことと思います、どうかご自身を責めないようにしてくださいね。
たまたま、色々検索してたら
なぜかたどり着いて、目に留まったブログ。
奥さんは確かに気の毒だし、色々と努力はされたこともわかります。
だけど、その猫は・・・もっとかわいそうね。
獣医ではなく、もっと猫の行動学しってる
ちゃんとした、シッターさんや、ボランティアさんにでもご相談されたほうが良かったかもしれませんね。
有料で引き取るとはいっても、飼えなくなった猫たちを全て引き取って、
終生飼おうと思ったらどれだけ大変な事かわかりますよね?
おかしいと思いませんか?
そんなのすべて引き取って『いい環境』で飼ってたらいくらあっても足りませんよ。
大体世話人何人そこにいるんですか?
ネットですよ、ネット。あなた方の選んだ施設は『ネットだけの情報』ですよ。
施設の写真?行ってみてきたんですか?
大金・はたいて自己満足では、、、、どうにもなりません。
しっかり猫の安否確認されたほうがいいと思いますよ。
まぁもう猫はいないんでしょうけど。
時には安楽死より、ひどい生き地獄が待ってるってこともあるってこと
ご存知でしょうか?
猫も、犬も飼主は選べないし、その猫の幸・不幸はすべて飼主の
選択により決まる。
手放せば楽になる・・・
そうは思ってほしくはないですね。
きちんと見届ける責任はとってほしいものですね。
あたしなら手放すくらいなら自分で貰い手を探し、一生かかわるつもりで
引き渡すか、もしくは本当にどうしようもなく、
人に託すようなことができない状況なら、安楽死・
自分の手で、自分の責任で、放棄してしまうくらいなら
一生償うつもりで、
獣医さんにお願いしますね。
人に託すこと・ゆだねることがどんなに恐ろしいかという事、ご存じないようなので。
またそれを想像で幸せになってると信じて…
なんて甘いこと言ってられない恐ろしい現実知ってくださいね。
里親、、といっても、実際問題・
だまし取り、猫詐欺、動物実験業者、皮革業者
色々あるし、虐待目的でもらう人だっていっぱいいるんですよ?
調べてみればいっぱい出てきますよ。
譲渡審査が厳しくなければもらわれたところで
変な人のもとへ渡れば、待ってるのは生き地獄…またいじめられて虐待ですよ。
現実知ってください。
手放すことの本当の恐ろしさも。
もうどっちにしても先を追求なんてできないと思うけどね。
手放しても、その子の一生を追い続けて、見守っていい生活を別のところでさせてもらえて一生を全うしたのを見届けることができるならそれは素晴らしい選択で、
あなた方の選択は間違ってなかったってことになるでしょうけど。
安否が見定められないなら、勝手にいい解釈なんてしないで、
最悪の状況を想定して、
自分たちの犯したその罪を一生背負って、
今後その子の分まで他の不幸な猫1匹でも助けてやってくださいね。
kさん、貴重な情報とご意見、ありがとうございます。
またここまでの長い文章、貴重な時間を費やしてくださったことに感謝いたします。
更新ありがとうございました。
私は、自分が悩んでから初めて、問題行動とか凶暴化という事を知りました。
私が相談した猫飼育経験者の知人たちには、そんなことくらいウチもよくある、大げさだ、育て方が悪いからだ、と言われ続けました。
気持ちも体力も追い詰められてどうしようもなくなった頃に、こちらにたどり着き、悩んでいるのは私だけではなかったと気づくことができました。
ginzabu様の詳細な体験談、同じ悩みの皆様のコメントを読んで、勉強になりますし励まされています。
当時の事を思い出して文章にするのは、とてもお辛かったと思います。
ありがとうございました。
レオさん、おひさしぶりです。
その後いかがお過ごしでしょうか。
私もこのブログを立ち上げ、皆さんがコメントをくださるようになったことで、猫の凶暴化で苦しむ人がたくさんいることを知りましたし、またとても励まされました。
猫の凶暴化は、実際に体験したことのない人にはわからないことでしょうし、知ってはいても知識と実際の体験とは肌で感じるものが違います。
だからこそ、ここに集まってくださる皆さんの力は大きかったです。
レオさんはじめ、皆さんには心から感謝しています。
ありがとうございます。
ginzabuさん、始めまして。
今年の3月に3匹の多頭飼いをしている猫の一匹が、庭から窓に近付いてきた猫を
見て転嫁攻撃を起こし、一緒にいた他の一匹を攻撃し始めたことがきっかけで
ginzabuさんのブログに辿り着きました。ginzabuさんの猫ちゃんとのお別れを読み、
本当に胸が潰れるような思いです。本当にお辛かったですね。
私の場合は、猫の攻撃対象が私ではなく、一緒に暮らしている他の猫だったので
ginzabuさんの状況とは違うのだと思います。でも、猫が転嫁攻撃を起こした
日、自分を見失っている猫を見て、ああ、この猫は私のことも攻撃しようとしている
と感じ、大きなショックと共に恐怖を感じました。
私は現在在米で、こちらは少し日本よりも猫の研究が進んでいるように
感じています。転嫁攻撃を起こしてから1ヶ月ほど素人なりに情報を仕入れて
頑張ってみましたが、やはり専門家の指示を仰ぐべきだろうと考え、猫の行動学
専門医に会いに行きました。そこで結局、薬を勧められ、凶暴化した猫と
攻撃対象になった猫双方に薬を飲ませています。薬には抵抗があったのですが、
医師から、「当該猫は、他の猫より不安を感じやすい猫だから、その不安を
取り除くことが大事。そして、被害猫の感じているストレスを取り除いてやる
ことが大事」
と言われ、納得して投薬を始めました。
あれから半年ほど経ち、以降凶暴化することはないのですが、
2匹の中はまだ元通りとは行かず、私の留守中は部屋を分け、軽く住み分けを
しながら暮らしています。こうして薬を飲ませながら、年と共に落ち着くのを
待つようになるのかな、となんとなく考えています。
私の猫が転嫁攻撃を起こすまで、世の中に凶暴化してしまう猫ちゃん達が
多くいて、それに悩み、苦しんでいる飼い主さんたちがいらっしゃることを
全く知りませんでした。ginzabuさんのブログや皆さんの
コメントを読んで、毎日とても励まされていました。
私もあの日、窓を開けたまま掃除をしていて外から猫に近付かれてしまい、
今の事態を招いたことを後悔しながら生活しています。
これからは細心の注意を払いながら焦らずに3匹の猫の仲の修復に
努めて行きたいと思っています。
もしかしたらginzabuさんのブログは終わってしまうのかもしれませんが
これからも繰り返し読みたいと思っています。
辛い経験をシェアしていただき、本当にありがとうございました。
あっしさん、はじめまして。
コメントくださりありがとうございます。
転嫁による猫の凶暴化を体験されているということで、そのショックと恐怖、お察しします。
今の事態を招いたことを後悔されているとのことですが、仕方がないことだと私は感じました。
どうかあまりご自分をお責めにならないでください。
私のブログが少しでもお役に立てたということで、嬉しく思います。
またここに集まる皆さんのコメントには私も大変励ましていただいています。
あっしさんのコメントもまた、そのひとつです。
本当にありがとうございます。
私のブログは一応の結末までは書き終わりましたが、ブログ自体を終わりにするつもりはありません。
また有用な情報や、気づいたことなどあれば更新していきますので、よろしくお願いいたします。
アメリカの方では猫の研究も進んでいるとのことなので、あっしさんもまた何かあれば、シェアしていただけると有難いです。
とても共感しました、朝から涙が出て止まりませんでした。
私も8才のロシアンブルー女の子、一年前に突然狂暴になり同じく恐怖を体験しました。
獣医さんは何らかのストレスだろうと言われ、純血種のアビシニアンやロシアンブルーにはありがちとのこと、原因はよくわかりません。
精神安定剤を処方していただき、その後も目の下1㎝の所を引っ掻かれたりして毎日が恐怖でした。(失明した方もいるらしいです)
何度か繰り返し、今は薬の効果があるのか落ち着いています。でも、ただ足にじゃれてきたりしても一瞬恐怖を感じています。
リビングとキッチンにダンボールで作った盾を常備して、また発症した時に備えています。
それでも癒されますし、娘さんのためにもまた猫ちゃんを飼ってあげてほしいと思います。(難しいかもしれませんが・・)
りんママさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
りんママさんの猫ちゃんもロシアンブルーなんですね。
確かにロシアンブルーやアビシニアンの純血種には凶暴化するケースが多いそうですね。
遺伝子的なものとか聞きましたが、詳しいことはわかっていないのでしょうね。
盾を常備する暮らし、いつまた起こるのではないかと不安な暮らし、お察しします。
なんとか落ち着いたまま定着してくれたらと願ってやみません。
娘は今でも猫が大好きで、飼いたいとは言っていますが、
猫なら何でもいいわけではなくて、私たちが手放した猫だということです。
だから、飼いたいけどいいの、と言っています。
ginzabuさん、切なくて苦しくて私まで声をあげて泣いてしまいました。
本当におつらかったと思います、ここまでの経緯をブログにしたためてくださったこと、心より感謝しお礼申し上げます。
ご家族の皆様と猫ちゃんの幸せを私からもお祈りさせていただきます。
本当に有難うございました。
り。さん
ありがとうございます。
り。さん始め皆さんに応援していただいたことで、何とかここまで書くことができました。
書くの、怖かったですから。。。
後日談などあと少し、書きたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。